概要・使い方
Rhyt(リット)は、ドラムの演奏動画や録音から「テンポがどう変化したか」「拍がどれだけ揃っているか」を確かめるためのブラウザアプリです。インストールや会員登録は必要ありません。
ご意見を募集しています Rhyt は公開したばかりで、使ってくださる方の声をもとに改善を続けています。解析結果が合っていたか・ずれていたか、ほしい機能などを、フィードバックフォームからお気軽にお送りください。
対象となる音源
ドラムの演奏を分析するためのサービスです。次のような音源を想定しています。
- ドラムの演奏動画(叩いてみた動画、レッスン動画、練習を撮影した動画など)
- スタジオや自宅での練習の録音、スマートフォンでの録音
- バンドのライブ・リハーサルの録音や映像(ドラムがはっきり聞こえるもの)
打点の検出と「場面ごとの分析」は、ドラムの打撃音(キック・スネア・ハイハットなど)に合わせて調整しています。ドラムが入っていない音源(ピアノの弾き語りなど)でもテンポは表示できますが、打点や癖の分析の精度は下がります。
できること
| テンポ(BPM) | 曲全体の平均テンポと、時間ごとのテンポの推移をグラフで表示します。走った・もたったところがひと目でわかります。 |
|---|---|
| 拍の位置 | 音楽の拍(4分音符の位置)を検出し、波形の上に表示します。 |
| タイミングのばらつき | 一定のテンポに対して、拍が平均で何ミリ秒前後したかを表示します。数値が小さいほど安定した演奏です。 |
| 打点 | ドラムの打撃や音の立ち上がり(アタック)の位置を検出します。検出量はスライダーで調整できます。 |
| 場面ごとの分析 | 演奏を数小節ずつの区間に分け、区間ごとのテンポ・テンポの変化・ばらつきを一覧にします。「曲が進むと走る」「2拍目と4拍目が前のめり」「フィルインの後に走る」「ブレイク明けにテンポが変わる」など、演奏の癖を文章で示します。 |
| 再生と連動 | グラフをタップするとその位置から再生でき、再生中は現在位置が表示されます。0.5倍などのスロー再生にも対応しています。 |
| ダウンロード | 解析結果をCSV・MIDI・PNG画像・JSONで保存できます(下記)。 |
使い方
- 音源を用意する:トップページで音声・動画ファイルを選ぶか、「録音する」でその場で録音します。
- 解析する:「解析する」を押します。初回のみ解析モデルと実行用プログラム(最大 約26MB)をダウンロードするため、少し時間がかかります。2回目以降はすぐに始まります。
- 結果を見る:テンポのグラフ、波形と打点を確認します。「+」「−」で拡大・縮小、左右ドラッグで移動、2本指のピンチでも拡大できます。
グラフの見方
- 青い線:テンポの推移です。拍の位置の細かな揺れを差し引いて、実際のテンポの変化だけを表しています。メトロノームのように一定のテンポなら、ほぼ水平な線になります。
- 灰色の点:隣り合う拍の間隔から計算した、拍ごとのテンポです。演奏の細かな揺れが表れます。
- 赤い丸:拍の検出を誤った可能性がある箇所です。テンポの計算からは除外しています。
- 薄い赤の範囲:音は鳴っているのに、拍を検出できなかった区間です(イントロのフリーテンポ、ブレイク、拍のはっきりしない部分など)。
より正確に分析するコツ
- スマートフォンで録音・撮影する場合は、ドラムから少し離れた位置(1〜3m程度)に置き、音が割れない音量で録ってください。近すぎるとシンバルやキックで音が割れ、打点が正しく検出できません。
- 動画は、ドラムの音が大きく入っているものほど正確です。BGMや歓声が大きい場合は、ドラムが聞こえる区間だけで分析されます。
- イヤホンやスピーカーからのクリック音が入らないようにすると、演奏そのもののテンポを測れます(クリックに合わせた練習の確認には、あえて入れるのも有効です)。
- 極端に短い録音(10秒未満)は、テンポの推移が十分に計算できないことがあります。
ダウンロードできるファイル
| 拍データ(CSV) | 拍ごとの時刻・推定テンポ・拍ごとのテンポ・タイミングのズレ。Excel、Googleスプレッドシート、Numbersで開けます。 |
|---|---|
| 打点データ(CSV) | 検出した打点の時刻と、直前の打点との間隔。 |
| 場面ごとの分析(CSV) | 区間ごとの平均テンポ・区間内の変化・ばらつきと、見つかった癖。 |
| テンポマップ(MIDI) | Cubase、Logic、GarageBand、Studio One、Ableton Live などのDAWに読み込むと、小節のグリッドが演奏の拍に一致します。拍と打点はノートとして入っています。 |
| グラフ画像(PNG) | 表示中の範囲のテンポと波形を1枚の画像にしたもの。 |
| 全データ(JSON) | すべての解析結果。プログラムで再利用したい場合に。 |
プライバシー
音声・動画の解析は、すべてお使いの端末のブラウザの中で行います。音声や動画がサーバーに送信されることはありません。解析モデルのダウンロード時の通信など、詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください。
対応環境
- パソコン:Google Chrome、Microsoft Edge、Firefox、Safari の最新版
- スマートフォン・タブレット:iPhone / iPad の Safari(iOS 16以降)、Android の Chrome
解析できるのは、100MB以下・10分以内の音源です。長い演奏は、分析したい部分だけを切り出してお使いください。解析には端末のメモリを使うため、古い端末では時間がかかったり途中で止まったりすることがあります。
よくある質問
- 料金はかかりますか?
- すべての機能を無料でお使いいただけます(運営費をまかなうため、ページ内に広告を表示しています)。初回の解析時に、解析モデルと実行用プログラムのダウンロードで最大 約26MBの通信が発生します(2回目以降は発生しません)。
- ドラム以外の楽器でも使えますか?
- テンポの推移は、拍がはっきりした音源であれば楽器を問わず表示できます。ただし本サービスはドラムの演奏を想定して調整しているため、ドラムが入っていない音源では打点や「場面ごとの分析」の精度が下がります。
- テンポが実際の2倍(または半分)で表示されます。
- 拍の取り方は曲によって解釈が分かれるため、倍・半分のテンポで検出されることがあります。その場合は表示値を2で割る(2倍する)と、意図したテンポになります。
- 「場面ごとの分析」の小節番号が実際と違います。
- 小節の頭は自動で推定しているため、曲の始まり方や拍子によっては1〜2拍ずれたり、小節番号がずれたりすることがあります。区間の時刻(0:35〜など)を目安にしてください。
- グラフに赤い範囲があります。
- 音は鳴っているものの、拍として認識できなかった区間です。リズムが明確でない部分や、フリーテンポの部分で起こります。
- 動画が読み込めません。
- ブラウザが音声を直接読み取れない形式の場合は、動画を再生しながら音声を取り出します(動画の長さと同じ時間がかかります)。それでも読み込めない場合は、音声ファイル(M4A・MP3など)に変換してお試しください。
- 録音した音声はどこかに保存されますか?
- 保存されません。ページを閉じるか再読み込みすると消えます。残したい場合は結果をダウンロードしてください。
- 解析モデルのデータを削除したい。
- ブラウザの設定から、このサイトのデータ(キャッシュ)を削除すると消去できます。
使用している技術
拍の検出には、ヨハネス・ケプラー大学リンツ(オーストリア)の研究チームが開発した拍検出モデル「Beat This!」(F. Foscarin, J. Schlüter, G. Widmer, ISMIR 2024, MITライセンス)を使用しています。モデルの実行には ONNX Runtime Web(Microsoft, MITライセンス)を使用しています。詳しくはライセンスをご覧ください。
お問い合わせ
ご意見・ご感想・機能のご要望は、フィードバックフォーム(Googleフォーム)から気軽にお送りください。
不具合のご報告や、返信が必要なお問い合わせは、次のメールアドレスまでお送りください。